無借金のための手引き書

自己破産で失うものとは?

「自己破産」と聞くと悪いイメージが思い浮かびませんか。一文無しになる。絶対にしたくない。自己破産をしたらもう人生終わりだ。と、失うものが大きすぎるイメージがあり、かたくなに拒否する人もいるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。債務整理の中でも自己破産は、悪い印象こそを与えていますが、借金をすべてリセットし、再スタートできるように新たな道を作ってくれる国の救済制度です。万が一、失うものがあったとしてもこの制度のお陰で救われた人たちは大勢います。ネガティブなイメージばかりが先行してしまうと、次のステップには進めません。こうしている間にも借金は、増え続けていきます。自己破産をして、一体何を失ってしまうのか。が分かれば、少しハードルが下がり、決断しやすくなるでしょう。ここでは、自己破産で失うものは何か?を解説していきます。

所有不動産は失う

自己破産をして失ってしまうもの。「所有不動産」がまずそのひとつです。せっかく手に入れた持ち家や車などは対象となってしまうため、処分されることになります。自宅を失うことはとてもショックですが、長期に渡り払い続けていく住宅ローンの支払いも借金同様、返済不要になり債務者の負担がなくなるので、落ち込んでばかりのデメリットではないのです。

社会的信用を失う

いつも気軽に使っているものが、自己破産以降に使えなくなってしまう。それは、クレジットカードです。個人信用情報機関に事故報告として記録されてしまうため、自己破産をするとおおよそ5年間はクレジットカードの利用ができなくなってしまいます。いわゆる、「ブラックリストに載ってしまう。」ということです。社会的な信用を失ってしまうので、新たな借り入れができなくなります。クレジットカードや携帯電話を持って入れば、現金を持ち歩かないでもいい時代。借り入れがNGになると、携帯電話の機種変更も分割払いはできなくなります。今まで使えたものが使えなくなることは、生活に支障がでてしまう人もいるでしょう。しかし、あくまでも自己破産した本人のみブラックリストに記録され、配偶者や家族はクレジットカードの審査は通りますので、ご安心ください。長期間ではありますが、永遠に失う訳ではなく時期が来たら、新たなローンもクレジットカードも使用できるようになります。「借金をこれ以上増やさないためにも一時的に停止しているだけ。」と考えれば、決してマイナスな要素だけではないでしょう。

自己破産による職業制限もある

自己破産すると職業によっては、仕事を一時的に失ってしまうこともあります。該当する職種は、弁護士・公認会計士・司法書士・警備業者など一部の職業や資格が制限されてしまうのです。仕事ができなくなってしまうことは不安要素のひとつとなりますが、自己破産手続き中のみの制限で、裁判所から免責が確定するまでの期間、同時事件なら3ヶ月~半年ほど、管財事件で半年~年位で解除されますのでそんなに怖がる必要もないでしょう。また、代理人などの民法上の資格制限もあります。少なくても数カ月は休職しなければならないので、クビにならないかと不安になりますが、自己破産が理由でクビにしてしまうのは、「不当解雇」になりますので職自体を失う可能性は少ないでしょう。但し、会社とトラブルにならないためにも自己破産前に報告・連絡・相談はしておいた方がいいでしょう。

新たな人生を歩むための自己破産

借金の返済で悩んでいる人は、「債務整理」をすることで確実にその悩むが解決へと進んでいきます。債務整理は、大きくわけて5つの方法「任意整理」「過払金返還請求」「特定調停」「民事再生」「自己破産」があります。弁護士に相談すると、借金額や毎月の収入額などから一番最適な債務整理の方法をアドバイスしていきます。債務整理の中でも自己破産は、収入が低すぎたり、膨らみすぎた借金の返済に目途がたたず困っている人を裁判所が判断し、認めると借金を返済しなくてもいいようにする制度のことです。破産申請をして裁判所が認めることを「免責」と言います。自己破産になると、借金を返済する義務が無くなります。今までの借金がゼロになり、取立ての不安や恐怖からも解放されるので精神的にも楽になり、新たな人生を歩むことができるようになります。あんなに苦しんでいた借金が消えてしまうのです。ですが、裁判所が認めないケース(免責不許可事由)もあります。例えば、財産の隠蔽やギャンブルや浪費などが原因だと信用も得られず、免責を受けられないこともあります。

必要最低限のものは残せます。

自己破産はすべてを無くしてしまうイメージですが、現金を残すこともできるので、自己破産後の暮らしがすぐに崩壊してしまうことはありません。自己破産をすると、持っているマンションや土地などの不動産や車など20万円を超える財産は処分することになりますが、99万円以内の現金は必要最低限必要なお金として手元に残すことができます。万が一、自己破産後にお金も仕事も全くない状態になってしまった場合でも「生活保護制度」を申請し受理されれば国が生活を支えてくれますので、自己破産をしたからといって、無一文になってしまうこともありません。冷蔵庫もテレビなど今まで使っていた暮らしを支える道具も残せることがほとんどです。また、選挙権や公民権も失いませんので、社会から外れてしまうこともありません。

信頼関係を失わないために

自己破産をした人が、失ってしまうものの中で一番心に止めて頂きたいことが「人と人との信頼関係」です。借金をするには、連帯保証人が必要です。万が一債権者が借金を返済できなかった場合、債権者の代わりになって返済をしなければなりません。債務者が自己破産をした場合、借金が無くなるのは本人だけで、連帯保証人は関係なく支払い義務があるため、返済の責任を負わなければなりません。支払うことができない場合、連帯保証人も債務整理をし、自己破産に陥るケールもあります。連帯保証人は、なんのメリットもありません。身内や親しい友人が善意で受けている場合がほとんどです。自己破産をするとすると決めた場合、すぐに連帯保証人には誠意を持って謝罪をすることです。人間関係にまで大きな影響を及ぼしてしまうことも覚えておきましょう。

まとめ

・自己破産は借金返済をゼロにしてくれる制度。
・無一文にはなりません。
・持ち家や車の所有は諦めましょう。
・利用ストップのクレジットカード
・期間限定で職や資格を失う
・信頼関係を失わないために。

自己破産は、債務者にとってメリットになることも多々あり平和と自由を取り戻せたかに思えますが、反面それなりのデメリットがあることはしっかり覚えておきましょう。借金問題は、必ず解決できます。もし万が一、あなたが借金問題で悩んでいるなら、失っていいもの・失ってはいけないものの優先順位をしっかり見極め、慎重に行動に移すことをお勧めします。個人で解決法を探すより、法律のプロである弁護士に相談をしたほうが間違いありません。あなたの借金状況を見極め、最も適した方法を見つけだすことが弁護士の仕事です。これ以上大切なものを失わないために、今できることをしていきましょう。

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