無借金のための手引き書

債務整理の3種類をわかりやすく解説

債務整理には、任意整理や個人再生、自己破産といった3つの手続きがあります。

借金に苦しむ債務者(お金を借りている側)にとって、借金完済への道筋を立てる上で有効な手段である債務整理ですが、それぞれの手続きにメリット、デメリットがあるため、ご自身に向いている手続きについて、悩まれる方も少なくないでしょう。

そこで今回は、債務整理の手続き、任意整理、個人再生、自己破産、それぞれの特徴やメリットやデメリットをご紹介します。

任意整理とは?裁判所に頼らない債務整理手続き

任意整理とは、債務者に依頼を受けた弁護士や司法書士が、貸金業者(お金を貸す側)と交渉をして、借金を減らす債務整理手続きです。

多くの貸金業者は、改正貸金業法が完全施行される平成22年6月以前、罰則を受けない出資法の上限金利は29.2%以内(グレー金利)で貸借契約を結んでいました。このグレー金利での貸借契約を改めるため、貸借契約を結んだ当日にさかのぼり、利息制限法が定める上限金利(15~20%)で金利を計算し直します。

任意整理は裁判所に頼らず、弁護士や司法書士を利用する点や返済額の減額や金利のカット、遅延損害金(借金の支払いが遅れたことで発生した利息)がなくなることなど、デメリットの少ない債務整理手続です。

なお、任意整理後は元本のみを返済すること(原則として、3年の分割払いで完済)で借金がなくなります。また返済状況によっては、利息を支払いすぎている場合があり、任意整理後に即借金の完済や過払い金が返ってくることもあります。

個人再生とは?借金の元本を減額できる債務整理手続き

個人再生とは裁判所に申し立てをして、民事再生法の規則にしたがって、債務者が抱えるすべての借金を大幅に減らしてもらう債務整理手続きです。

個人再生後の借金額は、100万円~10分の1の借金額まで減ります。なお、減らしてもらった分の借金は返済を免除され、以後、支払う必要がありません。例えば借金総額が500万円ある場合、個人再生の手続きをすることで、借金総額を100万円まで減らすことができ、減額された400万円の支払いは免除されます。

個人再生の手続きは、債権者本人が個人再生委員の指導を受けながら、裁判所に提出する再生計画案を作成する必要があること。その後5~10年ほどは借金ができなくなること(ブラックリストへの追加)や、住所氏名が国が発行している機関紙(官報)に掲載されること。個人再生後に返済を継続できる、支払い能力があることなど、デメリットも多くあります。

しかし、個人再生は大幅に借金を減らすことができる上、車や住宅などの財産を失うことなく債務整理ができること。給与などの差し押さえもできなくなることなど、毎月の借金返済額が大きく減る以外、個人再生手続き以前と変わらない生活が送れるメリットがあります。

自己破産とは?すべての借金を免責してもらう債務整理手続き

自己破産とは裁判所に申し立てをして、破産法の規則にしたがって、債務者が抱えるすべての借金を無くしてもらう債務整理手続きです。

債務整理手続きの中でも大きな強制力を持っており、裁判所から自己破産の許可が得られれば、借金の返済義務はすべてなくなります。なお、税金の支払いや養育費の支払いに関しては除外され、自己破産後も支払いを続けなければなりません。

自己破産は個人再生と同様に、その後5~10年ほど金融機関のブラックリスト入りすること、住所氏名が官報に掲載されることだけではなく、警備員や保険外交員、弁護士といった一部職業に就けないなど、多くのデメリットがあります。

また、裁判所が借金理由を聞き、自己破産が認められない場合があることや、債務者が支払い不能と認められた場合のみ手続きできることなども重要なポイント。しかし、収入がなく借金の返済目処が立たない債務者にとっては、すべての借金がなくなる点は、デメリット以上にメリットが大きい債務手続きです。

まとめ

債務整理には、【任意整理・個人再生・自己破産】といった3つの手続きがあり、お金を借りている方の借金額や状態、債務整理後に車や家などの財産を残したいのかにより、向いている手続きがあります。また債務整理は、専門的な知識が必要な場面が多く、個人で手続きをするのは難しいため、信頼できる法律の専門家まで気軽に相談することをおすすめします。

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